身近だがあまり話題になることもない飲料自動販売機について研究してみようと思い立った。データによる考察をする前に自販機に関するうんちくを幾つか。
自販機にまつわる「へーそうなんだ!」
②日本で自販機が普及している理由は人口密度の高さ、治安の良さ、性能が優れているため。海外で自販機が普及しない理由は機械の破壊による現金盗難リスクが高く、設置場所が屋内に限られているからだ。しかし、今後は電子マネーの普及でリスクが減るだろう。
③日本では一台の自販機で「温かい」と「冷たい」の両方のドリンクを販売しているが、こうした自販機は日本だけ。温度管理技術、熱交換技術、省エネ対策も最先端を行っている。
④キリンには防犯・防災のための「みまもり自動販売機」がある。これは商品サンプルに小型カメラを内蔵していて人間の目線と同じ高さから撮影しているので不審者の姿を確認するのに適しているらしい。(足立区で採用され、いまは首都圏の公園や商店街などで約80台が稼働する、アサヒ飲料も追随)
⑥日本には屋外販売機が多く風致地区、住宅地区、オフィス地区などの景観との調和が問題になることがある。地区によっては「景観対応推奨カラー」が使用されている。因みに、東京丸の内地区には屋外に自動販売機は置かれていない(袖看板と共に自粛対象になっている)。
⑦2005年から飲料系の自動販売機には設置場所の住所が記載されたステッカーが貼りつけられている。これは緊急時に通報者が現在地を伝達するためだ。
《おまけ》
①世界を見るとドバイやラスベガスには”金”を売る自販機がある。プレート型・コイン型・延べ棒など安ければ1万円程度、高い物は10万円以上とのこと。安全な場所にあるそうだ。
②スラム街で有名な大阪の西成では普通130円程度の清涼飲料水を50円前後で販売している自販機がある。時には10円という破格の値段になる事もあるらしい。
自動販売機の設置数に関するデータ
自動販売機は食品、煙草のほかに券類販売機(乗車券、食券)もあるが、飲料販売機が全体の85%を占める。(日本自動販売システム機械工業会のデータより)自動販売機には面白いものを扱う珍しいものがいろいろあるが、ここでは飲料販売機に着目する。
1)稼働台数:約224万台。2013年がピークでそれから2割程度減っているがいまは下げ止まって、コンビニとの競合になっている。売上は約2兆5千億円。
2)メーカー別設置台数:コカ・コーラ 98万台、サントリー 59万台、アサヒ飲料28万台。飲料全体のシェアはサントリーが圧倒的1位だが自販機ではコカ・コーラが優位。
3)台数は飽和状態なるも、災害時に自動販売機の中の飲料を無料で提供可能なフリーベンド機能が導入されたり、AEDを搭載した自動販売機が現れるなど、機能は日々進化を続けている。
https://04510.jp/times 今自動販売機が熱い!
自動販売機の利用者に関するデータ
人通りの比較的多い地域にある自動販売機は売上本数が300~400本/月、売上約6万円。電気代は5000円/月
販売手数料はコカ・コーラ 25%、アサヒ飲料 20%、キリン 15%、伊藤園 20%、サントリー 10%とメーカー毎にかなり違いがある。
自動販売機の検索サイト
珍しいワクワクする自販機をさがそう!というサイトがある。全国にある珍しい自動販売機の「設置場所」や「何を売っているか」を検索できます!
自動販売機のアニメ
自動販売機をモチーフにしたアニメがついこの7月に放映開始となった。残念ながら9月20日(水)が最終回らしい。
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