※当原稿は「週刊現代」6月8・15日合併号より一部を転載しています。
薬局に行って処方箋を出すと必ず聞かれる「ジェネリックでよろしいですか?」という質問。特になにも考えず、安いからという理由でジェネリックを選んでいるとしたら、知らず知らずのうちに思わぬリスクを背負っているかもしれない。
日本はジェネリック医薬品であふれかえっている。厚生労働省の発表によれば、ジェネリックの使用割合は実に81.86%と、ほとんどがジェネリックで占められている。
しかし、なかには“不良品”が紛れ込んでいる。'20年以降、約200社あるジェネリック医薬品メーカーのうち、実に21社に検査不正などを理由として業務停止命令などの行政処分がなされた。
もし「先発医薬品とジェネリックは同じ」だと考えているのであれば、それは大間違いだ。たしかにクスリの成分こそ同じではあるが、製造工程や添加物などが異なるため「完全に同じクスリ」とは言えない。銀座薬局の代表薬剤師・長澤育弘氏はこう警鐘を鳴らす。
「ジェネリック医薬品と先発医薬品とを比較する際、厚生労働省の基準では『クスリが水に溶ける速度』が指標とされています。この溶ける速度が先発薬と比べて80~125%以内であれば『効果は同じ』と見なされます。逆に言うと、先発薬とジェネリックの最大の違いはこの水に溶ける速度なのですが、最大で45%もの幅があるので、その分効果も変わってきてしまいます」
これらのことは頭に入れて置いた方がよいように思う。そして個々のケースに応じて薬剤師に相談するのもよいだろう。それと先発薬とはどの程度価格が違うかも知って置くべきだと思う。
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